念願の縮毛矯正でサラサラのストレートヘアを手に入れたものの、鏡を見て「あれ?なんだか頭頂部や分け目がペタッとして、以前より薄毛が目立つような…」と新たな悩みを抱えてしまう方がいます。これは、縮毛矯正の特性上、ある程度避けられない「ボリュームダウン」が原因であることが多いです。くせ毛は、髪一本一本がうねっているために、髪同士の間に空間ができやすく、自然とふんわりとしたボリュームが生まれます。しかし、縮毛矯正によって髪がまっすぐになると、この空間がなくなり、髪全体のボリュームが抑えられます。特に、髪が細い方、猫っ毛の方、元々毛量が少ない方は、このボリュームダウンの影響を強く受けやすく、地肌が透けて見えやすくなったり、髪が頭皮に張り付いたような印象になったりすることがあります。この「ボリュームダウンによる薄毛感」を軽減するためには、いくつかの対策が考えられます。まず、美容師とのカウンセリングで、ボリュームダウンの度合いについて事前に相談しておくことが大切です。美容師は、薬剤の選定やアイロンのかけ方などを調整することで、ある程度ボリューム感を残した仕上がりを目指すことができます。例えば、根元を少しだけ立ち上げるように施術したり、毛先には自然な丸みを残したりといったテクニックがあります。また、縮毛矯正の種類によっては、比較的ボリュームダウンしにくいもの(例:酸性ストレートの一部)もあるため、相談してみると良いでしょう。ホームケアでの工夫も効果的です。シャンプー後、ドライヤーで髪を乾かす際に、根元を持ち上げるように指で髪をかき上げながら温風を当てると、自然な立ち上がりが生まれます。また、分け目をいつも同じにせず、定期的に変えることで、特定の場所だけがペタッとするのを防ぐことができます。スタイリング剤を上手に活用するのも一つの方法です。軽めのボリュームアップスプレーやムースなどを根元中心につけ、ふんわり感を出すと良いでしょう。ただし、つけすぎると髪が重くなり、逆効果になることもあるので注意が必要です。髪型を工夫することでも、ボリュームダウンを目立たなくすることができます。トップにレイヤーを入れて動きを出したり、前髪を厚めに作ったりするのも効果的です。もし、どうしてもボリュームダウンによる薄毛感が気になる場合は、部分的にウィッグやヘアピースを使用するという選択肢もあります。