くせ毛の悩みを手軽に解消してくれる縮毛矯正は、多くの方にとって魅力的な施術です。しかし、インターネット上や口コミで「縮毛矯正をしたら薄毛が目立つようになった」という声を見かけることがあり、不安を感じる方もいるかもしれません。果たして、縮毛矯正は本当に薄毛を進行させたり、目立たせたりするのでしょうか。結論から言うと、縮毛矯正の施術自体が直接的に髪の毛の本数を減らし、薄毛を進行させるわけではありません。薄毛とは、毛根の機能低下やヘアサイクルの乱れによって、髪の毛が細くなったり、抜け毛が増えたりする状態を指します。縮毛矯正は、薬剤と熱を使って髪の毛の内部構造を変化させ、くせを伸ばす技術であり、毛根に直接作用して髪を生えなくするものではないのです。では、なぜ縮毛矯正後に薄毛が目立つと感じる人がいるのでしょうか。その主な理由の一つは、「髪のボリュームダウン」です。くせ毛は、髪一本一本がうねっているため、全体的にふんわりとしたボリュームが出やすい傾向にあります。縮毛矯正によってこのうねりがストレートになると、髪全体のボリュームが抑えられ、地肌が透けて見えやすくなることがあります。特に、元々髪の毛が細い方や毛量が少ない方は、この変化を顕著に感じやすいでしょう。もう一つの理由は、「髪へのダメージによる切れ毛や細毛化」です。縮毛矯正は、強力な薬剤と高温のアイロンを使用するため、髪の毛に大きな負担がかかります。施術が不適切だったり、髪の状態に合わない薬剤を使用したりすると、髪の毛がダメージを受けて細くなったり、途中で切れてしまったりすることがあります。これが結果的に髪全体の密度を低下させ、薄毛が目立つように感じさせるのです。さらに、縮毛矯正によって髪がまっすぐになることで、「分け目がくっきりしすぎる」ことも一因として考えられます。まっすぐな髪は、分け目がはっきりと目立ちやすく、特に分け目部分の地肌が以前よりも気になるようになることがあります。このように、縮毛矯正自体が薄毛の直接的な原因になるわけではありませんが、施術による髪質の変化やダメージが、結果的に薄毛を目立たせてしまう可能性があるのです。