薄毛が気になり始めると、多くの女性は「抜け毛を減らしたい」という一心で、シャンプーの回数を減らしたり、逆にゴシゴシと念入りに洗ったりと、極端な行動に走りがちです。しかし、びまん性脱毛症のケアにおいて最も大切なのは「頭皮への優しさ」と「血行促進」の二点に尽きます。間違ったヘアケアは、弱っている頭皮にさらなるダメージを与え、薄毛を加速させる原因になります。正しい知識を持ち、毎日のバスタイムを「治療の時間」に変えていきましょう。まず見直すべきはシャンプー選びです。市販の安価なシャンプーの多くには、「ラウレス硫酸ナトリウム」などの石油系界面活性剤が含まれています。これらは洗浄力が非常に強く、食器用洗剤に近いほどのパワーがあります。頭皮の汚れは落ちますが、同時に必要な皮脂や潤いバリアまで根こそぎ奪い去ってしまいます。乾燥した頭皮は炎症を起こしやすく、未熟な髪が抜ける原因となります。びまん性脱毛症の方に推奨されるのは、「アミノ酸系」のシャンプーです。パッケージの成分表を見て「ココイル〜」「ラウロイル〜」といった表記があるものを選びましょう。マイルドな洗浄力で頭皮を保湿しながら洗うことができ、髪のタンパク質を守ってくれます。洗い方にもコツがあります。いきなりシャンプーをつけるのではなく、まずはお湯だけで二分程度、しっかりと「予洗い」をしてください。これだけで汚れの八割は落ちます。その後、シャンプーを手のひらで泡立ててから頭皮に乗せ、爪を立てずに指の腹で優しくマッサージするように洗います。頭皮は顔と繋がっている皮膚の一部です。顔を洗うときと同じくらい丁寧に扱う意識を持ちましょう。そして、すすぎは洗う時間の倍以上の時間をかけ、ぬるつきがなくなるまで徹底的に流します。残留した成分は頭皮トラブルの元凶です。入浴後のマッサージも効果的です。びまん性脱毛症の原因の一つに、頭皮の血行不良があります。頭皮が硬くなると毛根に栄養が届きにくくなるため、育毛剤や頭皮用ローションをつけた後、頭皮全体を動かすように揉みほぐしましょう。特に耳の上や後頭部から頭頂部に向かって引き上げるようにマッサージすると、リフトアップ効果も期待できます。毎日続けることで頭皮が柔らかくなり、髪が根元から立ち上がりやすくなります。毎日のケアは、地味ですが確実な積み重ねです。