一生付き合う覚悟をした汎発性円形脱毛症

30歳の頃、大きなストレスがいくつも重なる日々が1年ほど続いたため、うつ病の発症と同時に全身の毛が抜けました。当然頭髪は全て抜け落ち、1年位休職させてもらいました。

大体1年で元に戻るケースが多いそうですが、なかなか生えてくる気配がなく「2度と生えてこなかったらどうしよう」との絶望感で本当に辛い日々でしたが、1年後位に産毛のような毛が徐々に生えてきて希望が見えました。

ところがその後、なかなか生え揃わない一進一退の状況になり、本当に困っていました。
ある日、母が通っていた内科の町医者の病院の先生が「見せにおいで」と言ってくれたため、通うことになりました。元々皮膚科が専門で脱毛は得意分野との事です。
円形脱毛症はまずは皮膚科の病院になるそうです。

最初に膠原病などの脱毛を伴う病気や、アレルギーの検査をしましたが特に異常は見つからず。
それでも、間違って毛根を攻撃する「自己免疫疾患」であることから、ステロイドの塗り薬から始めました。

しかし塗り薬だけでは効かず、ステロイドを飲む事を決めました。
今は朝3ミリ、昼3ミリで落ち着いています。
副作用や飲み始めたら辞めるのが難しいことなど、丁寧な説明がありましたが、
何より「どんな副作用が出ても、あの状態は2度と嫌です」という私の気持ちを汲んでもらいました。

15年ほど経った今も常に小さい脱毛はどこかにあります。
何かに感染しやすい、骨粗鬆症、皮膚が薄くなるなど副作用も色々と出て苦労もありますが、
見た目に全くわからない程生え揃ったことの方が嬉しいです。

ただし副作用を考えると、ウイッグやそのままで大丈夫な強さのあるかたは、
できるだけステロイドの飲み薬は避けたほうがよいのかもしれません。